2012年05月16日

内覧会同行ブログ 【きちんと増減精算をしようよ!】

【488時限目】                 新築注文住宅引渡し検査 アーキスケット 出口

東京都内の新築建物の竣工引き渡し前の検査依頼です。

今回のご依頼者は、
輸入品販売をしている経営者の方で、

建物は、
4階は社長(ご依頼者のお母さま)の住宅、
3階はご依頼者である専務夫妻の住宅、
2階は会社の事務所、
1階はテナント、

といった、
鉄筋コンクリート造の4階建ての住宅と事務所の複合ビルです。

まずは、4階、3階と住宅部分の検査を進めると、
何故か?すべてのお部屋に木製巾木が取り付いていません。

で、立ち会っている施工会社の監督さんに、

「これだけお部屋は仕上がっているのに、
 何故、巾木を取りつけないんですか?」
と質問します。

「巾木は、設計変更になり、
 施主支給の竹の巾木になるんです。まだ、材料が納入されず取り付けられないんです。」

「そうだったんですか。
 ところで、その施主支給になった巾木は増減精算されるんですよね?」

「ハイ、もちろんです。
 増減精算見積書も提出済みです。」

「であれば、良いです。」


引き続き検査を進めます。

「図面上、洗面室にリネン庫がありますが、
 現況はありませんね。」

「これも変更になり、増減精算を行っています。」

「であれば、良いです。
 オーナーから、『見積チェックもしてもらいたい。』との打診もされているんですが、
 大丈夫ですね。」

「確か・・・・、リネン庫中止で増減精算をしていたと思います。。。。」

ちょっと、回答が怪しくなってきます。

「後日、増減精算見積書を確認しますね。」


で、引き続き検査を進めます。

「現況、1階テナントの壁や床がコンクリート打ち放しになっていますが、
 図面では防塵塗装が塗られることになっています。
 増減精算見積書には記載をされていますよね!?」

「・・・・・、確認します。。。。」

「1階テナント入口のシャッターの塗装がされていませんが、
 これも設計変更で増減精算されているんですか?」

「あっ・・・・、これは設計変更ではなく、塗り忘れです。。。。」

「1週間後には引き渡しなんですから、
 忘れによる未済工事なんか無いようにお願いしますね!」


引き続き、

「1階から4階までの階段室のササラ巾木がありませんが・・・・・」

「これは、設計変更になっています。
 でも、増減精算に記載していませんので改めて減額します。。。」

「階数表示も取り付いていませんが・・・・・」

「これは、施主支給に変更になりました。」

「増減精算されていますか?」

「・・・・・いえ。。。減額します。」

その他、細かい増減精算が多々存在します。

「もう一度、増減精算について見直ししてくださいね!」


注文住宅でよくある設計変更。
当然、設計変更には増減精算が伴います。

施工会社に都合の良い増減精算になるのが当たり前のこの業界。。。。

施工会社には、
きちんと増減精算をしてもらいたいものです。。。。

2012年05月11日

内覧会同行ブログ 【マンション工事中の防犯対策は?】

【487時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内、雨の日のマンション内覧会同行です。

内覧会同行ご依頼者と最寄駅で待ち合わせをして現地に向かうと、
外構工事はまだまだで、ドロドロです。

今回のマンションのすぐ横には、
同じデベロッパー、同じ施工会社による同じようなマンションが
2棟並んで工事中。
片方のマンションは半年遅れで完成し内覧会になるとのことです。

受付を済ませると、
マンションエントランス自動ドアの使い方の説明。
今では当たり前の防犯設備です。

その他、宅配ロッカーや郵便受けの説明を受けた後、
お部屋に入りマンション内覧会同行検査スタートです。


バルコニーの床を見ると水溜りに泥の足跡。

水勾配が不足だなあー。。。

それはそうと、泥の足跡が何で付いているの?

実は、お隣のマンションの外部足場がバルコニー手摺から30cm程度のところにあり、
しかも、メッシュシートというのが剥がされています。

これは、現場監督さんや職人さん達が、
こちらのマンションにも、あちらのマンションにも、
自由に行き来できるようにしてあるのです。。。

これは便利!!!


内覧会検査も終了し、
このバルコニーのところで立ち会っていた現場監督さんに、

「バルコニー床に水溜りがありますね。」

「床勾配が不足みたいですね。手直しします。」

「何故か?泥の足跡がありますね。」

「クリーニングします。」

「ところで、マンション引き渡し後の防犯対策はどうなるんでしょうか?」

「エントランスでセキュリティーがあり・・・・etc」

と、ごくごく一般的なマンションの防犯対策の説明です。

「言葉足らずで申し訳ありません。
 そういうことではなく、
 工事中のお隣のマンションの外部足場から、
 こちらのマンションのバルコニーに職人さん達が来ることができてしまいますよね。」

「・・・・・・」
まだ、何を言いたいのか理解してもらえません。。。

「こちらのマンション引き渡し後は、
 職人さん達が来られないようにするべきでしょっ!」

「あっ! メッシュシートをちゃんと塞ぎます。」

「メッシュシートで良いんですか?
 それじゃー、簡単にめくることが出来てしまいますよ。
 職人さん達を疑うわけではありませんが、
 マンション入居者にとっては不安になってしまいますよね。」

「そうですねえーーー。」

「外部足場に金網を張って、
 こちらのマンションに来られないようにするべきではないでしょうか?」

「内覧会場の方で、所長に確認し回答させていただきます。」


で、内覧会場。

「工事中の防犯対策の配慮不足で申し訳ありません。。。。
 金網を張って、
 職人が行き来できないようにします。。。。」

と、現場所長が即答です。

これで、
知らぬ間にバルコニーに泥の足跡が付くことは無くなるでしょう。。。。

2012年05月06日

内覧会同行ブログ 【注文住宅引渡し検査 念には念を!】

【486時限目】                 新築注文住宅引渡し検査 アーキスケット 出口

事務所の電話を取ると、

「もしもし、
 160平米くらいの広さの注文住宅の引渡しがあるのですが、
 引渡し前に専門家の一級建築士に検査をしていただこうと思いまして連絡しました。」

声や話し方から察すると
高齢な方からの注文住宅引渡し検査のお問い合わせです。

「ありがとうございます。予定させていただきます!」

で、いくつかの手続についてお話をして電話を切ります。


30分ほどすると再び電話です。

「先ほど注文住宅引渡し検査の依頼をした者です。
 実は、家内に検査依頼の件を話したら、

 『必要はないんじゃないのっ!』

 と反対されてしまいました。。。。
 一旦、申し込みを保留にさせてください。。。
 説得してから改めてご連絡します。」

「解りました。」


30分ほどするとまたまた電話です。

「先ほど注文住宅引渡し検査の問い合わせをした者の家内です。
 主人が申し込みをしたというので、
 仕方がありません。予定していただいて結構です。」

「あっ、ハイ。ありがとうございます。」

言葉の勢いから、ちょっと、こちらもタジタジです。


で、注文住宅検査当日です。

お電話の雰囲気どおりのご夫婦とその娘さんにご挨拶し、
検査スタートです。

指摘事項としては大きな問題はないのですが、
ビス抜け、キズ、汚れ、色むら程度の指摘が35項目。

この程度なら、
ご依頼者自身で手直し確認が出来るだろうと思っていると、

「手直し確認会にも来てください!」
と、ご主人が即決です。

後ろでは娘さんが、
「自分達だけで大丈夫なんじゃないのおーーー。」

「いや、頼みますっ!」


で、確認会当日です。

手直し状況をひとつひとつ確認していきます。

未済工事が2、3あるものの概ね手直し完了!
しかし、検査途中で、
ご依頼者夫妻が気になる新たな指摘がいくつか挙がります。

すると、
「再確認会にも来てください!」
とご主人が即決です。

後ろでは娘さんが、
「えっ、自分達だけで大丈夫なんじゃないのおーーー。」

で、奥さんもちょっと恐い顔。

私も、
「ご依頼いただくのは有難いのですが、
 この程度の手直し確認ならばご自身でやられれば良いと思いますよ!」

「この年齢では最後の注文住宅購入です。
 私達は素人だし、
 念には念をいれたいんです!」


家族間の会話を聞いていると、
女性陣が圧倒的に強いのですが、 (ゴメンナサイ)

こと、注文住宅引渡し検査の件になると、
一歩も譲らないご依頼者のご主人でした。


2012年04月30日

内覧会同行ブログ 【開閉制限のある窓】

【485時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口


東京都内、一等地のマンション内覧会同行です。

リビングダイニングの南側には、
FIXガラス+片開きの腰窓があり一等地の景観が眺められます。

腰窓の下部には大理石で出来た高さ80cmのカウンター。
その上にお花や装飾品を置くなんてことも良いかもしれません。

その片開きサッシには手摺が取り付いているのですが、
何故か高さ90cm。

建築基準法上定められている高さ1.1mに取り付けられるんじゃないの?

ということで、施工会社に確認すると、

「これは手摺ではなくて落下防止柵です。」

うーーん?良く解らない?

「墜落防止の手摺は法律上取り付けなくて良いのですか?」

「ハイ。片開き窓には鍵が付いており、
 10cmまでしか開けられないよう開閉制限がされています。」

そうだったのか!だったら手摺は必要ありません。

ところがです。

「えーーー、窓は開けられないんですかあーーーー!
 そんなことは、
 間取り図にも記載がないし、
 契約のときにも説明がないし、
 重要事項説明にも記載がないし、
 聞いてませんよっーーーー!」

と、マンション内覧会同行のご依頼者。

「窓の開閉制限の鍵はマンション購入者に渡されないんですか?」

「いえいえ、鍵は2本お渡しします。」

???・・・・

普通に考えたら、
鍵はマンション管理会社が保管して、
メンテナンスの時なんか必要時に貸出をするんじゃないの?

鍵をマンション購入者に渡せば、
窓の開閉制限なんてせず、全開で使ってしまうのが当然でしょう。。。。

何のために開閉制限を取り付けているのだろうか?


後日、マンション内覧会同行ご依頼者より、

「帰宅して、契約時の資料を確認すると、
 ”マンション建物仕様説明書”なるものに、
 『本マンションの窓には転落及び落下防止のため、
  約10cmの取り外し可能開口制限ストッパーを設けております。
  約10cmを越えて無理に開けようとするとストッパーが破損する場合があります。』
 との記載がありました。」

「鍵が渡されるのであれば、
 無理に開けようとすることなんてありませんよね。」

「入居後、窓は開閉制限なんかせず全開にして使用するつもりです。
 でも、それが規則違反であるような気持ちにさせられるのは理不尽ではないでしょうか。。。
 万が一、事故があった時、
 開閉制限をしないで窓を使用していたから、
 入居者が悪いのだと言うつもりなのでしょうか?」


実際問題として、
墜落事故なんて起こることはないのでしょう・・・・

でも、
高さ90cmに取り付けられた落下防止手摺が、
高さ1.1mに取り付けられていれば、
こんな気持ちにさせられなくて良かったのに・・・・・と思います。

2012年04月23日

内覧会同行ブログ 【住宅検査は第三者機関にお任せ!】

【484時限目】               新築一戸建て住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

ツーバイフォー新築一戸建て住宅内覧会同行ご依頼者からの
事前メールです。

今回の売主は、〇〇〇という会社で、
(正直言いまして、ユーザーの対応のとても悪い、評判の悪い会社ですが。。。)
ホームページ内に、
自分の物件がアップされており、
第三者機関による住宅検査結果が閲覧できるようになっています。

柿にそのホームページアドレスとユーザーID、パスワードを
お知らせいたします。

もし、お時間がありましたら確認していただけますと幸いです。


ということで、
早速そのホームページにアクセスします。

基礎配筋検査、コンクリート仕上がり検査、土台検査、
上棟時構造体検査、屋根防水検査、外装防水検査、断熱材検査、
屋根仕上がり検査、外装検査、工事完了時検査、

の合計10回の第三者機関による住宅検査報告が掲載されています。

その住宅検査報告では、
構造体検査や断熱材検査でいくつかの指摘事項が挙がっているものの、
ほんとんど、”問題はありません”の記載。

でも、指摘がいくつか挙がっているだけでも良かったと言えるでしょう。

住宅検査第三者機関の中には、
報告書すらないところもあるのですから。。。。


で、内覧会同行の当日です。

現地では、若い現場監督さんがお出迎え。

「お部屋には、
 検査指摘のマスキングテープが貼られています。
 その部分の手直しが終わっていませんが、
 必ず手直ししますのでご了承ください!」

お部屋を見渡すと、

青色のマスキングテープと黄色のマスキングテープがちらほらと。。。

「このマスキングテープの色の違いは何ですか?」

「青色のマスキングテープは自主検査です。
 黄色のマスキングテープは当社で契約している住宅検査第三者機関の検査です。」

「見ると、クロスのキズなんかもマスキングテープが貼られていますね。
 この住宅検査第三者機関では、
 細かい仕上がり検査も行うんですね。」

「そうなんです。
 主要なタイミングで検査してもらえるので現場管理も楽になりました!」


で、私の内覧会同行検査スタートです。

やっぱり、
キズ、汚れ、サッシビス抜けの類のものは出てきます。
合計26項目。

「手直しします!」

次に、
ユニットバスの天井点検口を開け、

「壁ボードビスの色がブルーとピンクで混在していますね。
 このビスの色の違いは何ですか?」

「ビスの色までは知りません。。。何か違いでもあるんですか?」

「ビスの色違いでビス長さが違います。
 この部分でビス長さが足りているのか確認してください!」

「ハイ。。。。」

次に、3階天井点検口を開け、

「壁ボードビスが30cm間隔になっていますね。
 この壁は構造壁ではないのでしょうか?」

「・・・・・」

「構造壁ならボード外周部のビス間隔は10cm以内、
 ボード中央部のビス間隔は20cm以内ですよね。」

「あっ、そうですよね。」

「構造壁かどうか?、造設計者に確認してください!」

「ハイ。。。。」


住宅検査を第三者検査機関に任せっきりでは、
現場監督の存在価値が無くなってしまいますよ!

追伸
ビスの色、ビス間隔の件、
住宅検査第三者機関は見落としたのだろうか?
それとも問題ないと確認したのだろうか?

 
 


2012年04月18日

内覧会同行ブログ 【書類チェックは未済ですか?】

【483時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

59項目の指摘・確認事項が出た新築マンション内覧会。


「大変お疲れ様でした!」
と内覧レディー。

ここはマンションエントランスに仮設営された内覧会場。
内覧会検査のまとめです。

でも、内覧会に立ち会っていた施工会社の担当者が
なかなか戻って来ません。

「おそらく、指摘事項を確認するため上司とお部屋に行っているみたいですね。」
と、内覧レディー。

「そうみたいですね。」

「ちょっとそのお時間を利用して・・・・」

と、A3版の数枚のシートを取り出します。

「これは、売主と施工会社の自主検査記録のシートです。
 これだけの検査項目を事前にチェックし、
 品質の良いものをマンション購入者様に提供しております。
 ただ、これは社内資料ですのでお見せするだけです。」


デベロッパーの品質管理体制をアピールするのであれば、
堂々と、
そのコピーでも渡しても良いとも思うのですが・・・・


でも、せっかく見せていただいているので、
そのシートを
マンション購入者ともども覗きこみます。

実にたくさんの検査項目があり、
ひとつひとつの内容確認するのも大変です。

そういえば、さっきのお部屋の検査で、

売主・施工会社の自主検査のマーキングテープが残っていたよな!

確か、メーターボックス内の釘の出の未処理。

でも、その自主検査記録シートでは、

 ”済み”

になっている。
この程度のことなら、よくある話。(あってはいけないのですが。。。)


ところが、
この自主検査記録のシートの他の欄に、

 ”未済”

という文字が合計3項目。

設備の配管接続に関する項目など、
内覧会の時期には終わっていなければならない項目です。

「未済工事があるみたいですが、本当に終わっていないのですか?」
と、内覧レディーに聞いても解らない。

で、ようやく戻ってきた施工会社の担当者に聞くと、

「確認してまいります。。。。」
と再び席をはずします。


「お客様に見せるんだったら、
 事前チェックしなくちゃいけませんよね。
 余計、不信感を与えてしまいますよね。。。」

と、内覧レディーもあきれ顔。

「そうですよね。」

「ちょっとそのお時間を利用して・・・・」

と、今度はA3版の分厚いファイルを取り出します。

「これは取扱説明書です。
 中身をひとつひとつ確認させていただきます。」

目次にひとつひとつチェックを入れながら、
たくさんある取扱説明書の有無を確認していきます。

ところが、途中、

「その取扱説明書がありませんよ!」
と、内覧会同行のご依頼者。

で、内覧レディーもおおよそ5分間、
分厚いファイルをあちこちページをめくり確認です。

「うーーーん・・・、ありませんね。。。」


自主検査記録シートの、”未済”の件といい、
取扱説明書の、”不足”の件といい、

書類チェックが、”未済”


再内覧会で、
再び確認することに。。。。

2012年04月13日

内覧会同行ブログ 【コンセント高さ 常識外れな想定】

【482時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

東京都内、一等地の新築マンション内覧会同行。

お部屋は、1LDK+WIC。
ファミリータイプというより独身者向けの間取りです。

LDKは9.8畳で
南面の壁には、バルコニーに通じる引き違いのアルミサッシ。
北面の壁には、玄関・廊下に通じる木製扉。
東面の壁には、柱形がドカンと飛び出た戸境壁。
西面の壁には、洋室に通じる木製扉とシステムキッチン、それに冷蔵庫置き場。

そんなコンパクトな間取りです。

でも、お部屋の広さの割りには指摘が多い。

ガラスの大きなキズ。
システムキッチンや吊戸棚収納の扉にも多数のカッターキズ。
アルミサッシの網戸は虫が入りそうな大きな隙間。
などなど、
合計23項目の指摘を説明です。

そして最後に、
LDKのお部屋の北東角にあるコンセントを指さし、

「このコンセントの高さは、床から1mになってますね。」 

これには、マンション内覧会同行のご依頼者も、

「これじゃー、電気の配線が出ちゃいますよね。」

なんでコンセントの高さが床から1mなんだろう?

施工会社の立会い者、内覧レディーも首をかしげます。。。

「内覧会場の方で設計者に確認しましょう。」


所変わって内覧会場。

若い設計者が登場し、

「コンセントの高さ1mは、食器棚を置くことを想定してこの高さにしました。」

???

私、内覧会同行ご依頼者、施工会社立会い者、内覧レディーの誰もが
想定外の回答に首をかしげます。


確かに、独立したキッチンでは、
システムキッチン背後にキッチンカウンターを想定して、
高さ1mにコンセントがあることもあります。

しかし、食器棚?
食器棚を置くとしても何でコンセント高さが床から1mなのだろう?
キッチンカウンターの想定ならまだ理解できます。

しかし、ここはシステムキッチンを置いてある西側ではなく東側なのです。
キッチンカウンターを置くような場所でもありません。

もちろん、内覧会同行のご依頼者も、
「ここに、食器棚やキッチンカウンターを置く予定はありません。」

「この位置でコンセント高さが床から1mとなるような資料はあるのですか?」

「・・・・・」


お部屋の間取りを設計する場合、
ある程度、入居者の家具の配置なんかを想定して
コンセントの位置などを決めなければなりません。

しかし、この位置でのこのコンセント高さは明らかに常識外!

「高さを20cmにすることは出来ないんですか?
 検査で色々と指摘もありましたが、
 それよりもなにも、
 これが一番気になります。。。。」

施工的には、大した手直し工事ではありませんが、
マンション購入者の要望をひとつひとつ聞けない事情というのも解ります。

しかし、今、回答しているのはちょっと常識外れな設計者。
(※その他にも数点、?な設計があります。)

「これについて売主に、
 『こんな話が出ました。』
 ということを伝えていただき確認会の時にでも見解をいただけれと思います。」


その夜、マンション内覧会同行ご依頼者からのメールです。

「今日は大変お世話になり有難うございました。
 いろいろご指摘頂き有難かったです。
 採寸などしているうちに売主から回答をいただき、
 コンセントの件は床下から20cmの高さに直していただけるとのことで、
 ほっとしました。」


間取りを設計するにあたっては想定が必要ですが、
マンション購入者にとって
想定外にならないような常識ある設計をしてもらいたいものです。


2012年04月06日

内覧会同行ブログ 【玄関ポーチが邪魔なんです。。。】

【481時限目】             新築建売住宅内覧会同行 アーキスケット 出口

狭小敷地に建つ三階建て新築建売住宅の内覧会同行です。

ということで、
設計図はよくあるパターンの、
3階に洋室2部屋+納戸
2階にリビングダイニング+キッチン
1階に納戸+洗面室・ユニットバスに駐車スペースです。

内覧会同行検査を進めると少々出来が悪い。。。。

3階洋室では、床傾斜が短辺方向2.7mで12mmもあります。
2階リビングでも売主が言う許容値3/1000を遥かにに超えています。

その他、アルミサッシのビス抜けや、クロスの不良、木製建具の開閉不良など
38項目の指摘事項が見つかります。


これらの指摘事項を説明していき、
最後に駐車スペース。

「この外周基礎巾木にひび割れが生じていますね。」

「あっ、そうですね。補修いたします。」

「私の指摘は以上です。
 その他、気になった点やご質問がありましたらお伺いいたします。」

すると、内覧会同行のご依頼者が、

「先日、この駐車スペースに車をとめてみたんですけど、
 タイヤが玄関ポーチの階段に当たってしまうんです。。。」

図面で駐車スペースの寸法を確認すると、

幅2.2m、長さ4.8m程度。

普通の乗用車だったらなんとか駐車出来るスペースです。

ところが、
「玄関ポーチに当たらないよう駐車すると、
 ドアを開けた時、壁に当たってしまい出られないんです。。。」

「反対側からは出られますよ。」と売主立会い者。

「毎回毎回、面倒ですよ。」

「でも、図面どおりですから。」

「この玄関ポーチの形状を変えていただけませんか?」

確かに、
玄関ポーチの階段の端っこに隅切りを取れば(三角形にする)、
車のドアが開けられるようになりそうです。

ここで、内覧会同行のご依頼者の奥さん。

「洋室やリビングの床傾斜は直さなくていいですから、
 ポーチの形状を変えてもらえませんか!」

「・・・・・」

「出口さん、そんなことを言うのは間違っているんでしょうか?」

「うーーん。。。」

引き換え条件を出すことについては、私は口出し出来ません。

「当事者間で合意すれば良いと思いますよ。
 とりあえず、
 玄関ポーチの形状を変える場合の見積書を作成してもらって判断すればいかがですか?」

でも、
この玄関ポーチの形状変更は、大した工事ではありません。
隅切り部分を壊し、モルタル成形をして、タイルを貼ればそれで済むのです。

一方、
3階の洋室や2階リビングの床傾斜を直そうとすると、
フローリングを全て剥がし、
構造体の傾斜を手直ししなくてはならないのです。


さて、どっちがお得でしょうか?


2012年04月01日

内覧会同行ブログ 【新築マンション 漏水だあー!】

【480時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

風雨の強い日の新築マンション最上階の内覧会同行。

こんな日の内覧会同行検査はちょっと大変。
バルコニーでは傘をさしながらの検査で、
しかも大中小のルーフバルコニーが3箇所もあります。

屋上からの雨水配管の縦樋の下部エルボからは、
じゃんじゃん、じゃんじゃん、
雨水がルーフバルコニー床に垂れ流し状態。

その床に落ちた雨水はバルコニー床を水下に向かって流れ排水溝に。
そして排水溝を伝わって排水口であるドレインという黒い金物に流れ込んでいます。

普通だったら、
中継用のドレインというものを使えば床に雨水を垂れ流すことはないのに。。。。

そのドレイン周りを良く見ると、
黒いアスファルト防水が露出しているではありませんか。

普通だったら、
アスファルト防水保護のためにモルタルを塗るはずなのに。。。。

防水工事を知らないの?

と言いたくなるくらいです。


ようやく土砂降りの雨から解放されお部屋内の検査です。
でも、指摘事項はどんどん増え続け、
私とマンション内覧会同行のご依頼者の指摘事項を合わせ133項目に登ります。


そして問題の指摘事項134

ポーチ部分の検査で、
玄関横にあるMB(メーターボックス)の扉を開け、
うす暗いスペースに懐中電灯を当てると、
コンクリートの壁面が濡れているのです。

その元をたどると、
天井の床コンクリートと壁コンクリートの入隅部分からの漏水。

新築マンションの内覧会で漏水なんて初めてです。

部屋内側に漏水していなければ良いのですが。。。。


施工会社の立会い者に、

「メーターボックス内で漏水がありますよ!」

で、漏水という言葉が信じられないようにメーターボックスを覗きこみます。

「・・・・、手直しします。」

「何が原因で漏水したか調査を行って報告をお願いしますね。」

「解りました。。。」


後日、この新築マンションの再内覧会同行です。

早速、漏水原因調査の報告書が手渡され、
1ページ目をめくります。

・ドレイン(屋上)周りでの水漏れ確認。

・水張り5時間後、漏水無しを確認。

とあります。

水張り試験とは、
排水口を塞いで、水を溜めて漏水有無の確認を行うもの。

でも、普通だったら、24時間水張りしておくはずなのに。。。。


ところがです、
「実は、昨日また漏水が発見されました。。。」

で、メーターボックス内を見ると、やはり漏水しているのです。

「漏水箇所は屋上階のドレインと特定できたんですか?」

「メーターボックスの上がちょうどドレインがあるのでそれが原因と考えました。」

「どうやって手直ししたんですか?」

「コーキングをしました。」

「えっ!、コーキング?、アスファルト防水での補修するのが普通でしょっ!」

やっぱり、
防水工事を知らないの?

と言いたくなります。


マンション漏水事故は、
場所の特定と原因の究明が難しい。

早く解決しないとマンション引渡しが迫っていますよ。

2012年03月27日

内覧会同行ブログ 【手摺の無いバルコニー】

【479時限目】                  新築マンション内覧会同行 アーキスケット 出口

マンション内覧会の受付を済ませ、
10階にあるお部屋の玄関に到着。

すると、
遠目にも玄関扉がボコボコに凹んでいるのが解ります。

直径3cm程度の大きさで深さ5mm程度。
しかもそのボコボコは3箇所もある。

「解りやすいなあー。。。」

と、あきれ顔のマンション内覧会同行ご依頼者のご主人。

内覧会なんだから、
せめて、”交換手配中”などの表示があっても良いのでは?

きっと、工事が遅れに遅れ、
現場監督さんたちにはそんな余裕が無いのかも。。。。

ボコボコの玄関扉を開けリビングに入ると、
信じられない光景が・・・・


何と、バルコニーには手摺が取り付いていないのです。

その代わりとしてロープが1本張られているだけ。

これは親綱というもので、
工事中に墜落事故の無いよう安全帯を引っ掛けるためのものです。

内覧会に立ち会っている設計担当者に、

「バルコニーに出ても良いんですか?」

「ハイ、どうぞ!」

と、この危険な状況を意に介していない回答です。

普通だったら、
”手摺取付未済につき立入り禁止”
表示があっても良さそうなもの。。。


リビングから見えるバルコニーの仕上げはまだまだ、
だからこそ(?)、
不具合がいっぱい目に飛び込んできます。

その誘惑に負け、
バルコニーに足を踏み入れます。

雨水配管は接続されておらず、
そこから流れ落ちる雨水で床コンクリートは砂利がむき出し。

「養生くらいすれば良かったのに。。。」
とつぶやくと、
「ここは、長尺シートを貼りますので隠れます。」

そんな問題かっ?


「このモルタルに入れてある打ち継ぎ目地棒は右と左で5cm程度も斜めですよ。
 しかも、入隅部分でガッチャンコ。つながっていませんね。」
と指摘すると、

「斜めだと何か問題があるんですか?」
と、設計者らしからぬ回答。

「そんなことを言うもんじゃありませんよ。」
と、
説明するのもバカバカしい。。。


「ルーフバルコニーでは、
 コンクリートの精度が悪く、
 防水立ち上りアゴ上部で壁タイルが斜めに切られて貼られていますよ。」

「アゴに合わせてタイルを貼っています。。。」

コンクリートアゴを水平にモルタル補修するのが常識でしょっ!


その他、
・アルミサッシ水切り下部のシーリングはされていない。
・ベントキャップ周りもシーリングがされていない。
・排水溝周りのウレタン防水がされていない。
・床長尺シートは貼られていない。

などなど・・・・
未済工事もいっぱいです。

だからこそ、
仕上がってしまっては解らない不具合も見つかります。


やっぱり、バルコニーは、

”手摺取付未済につき、立入り禁止”

表示をしておいたほうが、売主・設計者・施工会社にとっては良かったのかも。


 
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